「FIRE」とは?
今、話題となっている「FIRE」とは?
今晩は、インディです。皆さん「FIRE」と言う言葉をご存じでしょうか。「FIRE」とは「Financial Independence Retire Early」の略語で、すなわち「Financial Independence(経済的独立)」して「Retire Early(早期退職)」を目指すという考え方です。アメリカ等で近年話題となり、最近、日本にでもこの考え方が広まりだしまた。
こう話すと、「お金持ちになって仕事を辞める?そんなの昔から皆夢見てることじゃないか!別に目新しくもなんともない。」と思うかもしれません。しかし「FIRE」はそれとは少し考え方が違います。昔からある「お金持ちになって仕事をやめる」と「FIRE」は何が違うのか。それらの事に関して今日は少しお話したいと思います。
「FIRE」の特徴
①生活費は基本的に「資産運用」によってで賄う
さて、以前からあった「早期退職」の考え方との違いの一つがリタイアするまでに貯めた資産をどう使っていくかということがあります。具体的には下記のとおり。
従来の早期退職 | リタイアまでに貯めた資産で生活(基本的に生活費としてし資産を切り崩していき、減るのみ) | |
FIRE | リタイアまでに貯めた資産を投資等で運用し、その利益を生活費に充てる(資産を消費しつつも投資による運用で増える分があるので、資産の減少スピードがゆるやか、場合によっては増えることもある) |
「FIRE」では積極的に投資等の資産運用を活用し、早期にリタイアするために「社会人の時は給料の一部を投資により運用し資産を増やし」、リタイアした後も運用を続け「その資産の運用益を生活費の柱にすることで資産の減少を遅くする」等、積極的に資産運用を活用します。
②お金持ちになることが目的ではない
これは人によりますが、「FIRE」においては、必ずしも「お金持ち」になることが目的になるわけではありません。その主目的は「早期に経済的に独立」することであり、重視されるのは「時間・精神的」な自由です。そのため生活水準が低くても働かず暮らしていけさえすればいいという「FIRE」の形も存在します。
「FIRE」する為の基本
さて、上でも述べたように「FIRE」をするためには必ずしも一生困らないだけの大金が必要なわけではありません。ようは「持っている資産運用して得られる収入 > 生活費」となればいいことになります。では具体的にどれくらい「資産」が必要なのかと言えば、一般的には資産のみで「一年の生活費の25倍」が目安と言われています。この数値は「トリニティスタディによる4%ルール」と言うものが根拠になっているのですが、簡単に言えば「米国株式+米国債券への投資で資産運用しながらなら毎年その資産の4%を取り崩してもかなり長い期間資金は枯渇しない、むしろ増えることのほうが多いかも」という理論です(詳細を語ると色々条件がありますが、長くなるのでここではこの程度の説明にさせていただきます)。勿論、本当にそれが妥当かはその人の投資方法や生活水準にもよります。
ひとまずは目安としてこれくらいが「FIRE」するための水準とお考え下さい。
「FIRE」の種類
4種類の「FIRE」
さて一口に「FIRE」と言っても、実は目指すべき生活スタイル、資産状況によって達成の方法がことなり、大きく4つのパターンがあると言われています。それぞれの「FIRE」のタイプによって、達成するために目標とす必要とする金額、実現難易度、達成後の時間の自由度・精神的な自由度が大きく変わりますのでそれらのポイントも踏まえ解説していきたいと思います。
Side FIRE(サイド・ファイア)/Barista FIRE(バリスタ・ファイア)
いわゆる「プチFIRE」と言われているものです。アルバイト・パート・個人事業等で労働収入を得つつ、資産運用の収入と合わせて生活費を賄うタイプです。
資産の状況的に完全に「FIRE」をするのが難しい人や、社会と完全に縁を切るのが怖い人等が目指す形です。
労働収入が完全になくなってしまうわけではないので、「FIRE」するために必要な資産が少ないのが特徴。ただし、労働の時間が必要となるため、「時間の自由」・「精神的な自由」という面に関しては、通常のサラリーマンよりはもちろん大きいでしょうが、他の「FIRE」程ではありません。
「Side FIRE」と「Barista FIRE」の違いは主に労働の仕方となり、「Side Fire」においては労働は主に「個人事業」、「Barista FIRE」に関しては「アルバイト・パート」になるという考え方が一般的です。
難易度 | ★★☆☆☆ | 比較的達成難易度が低い「FIRE」、まずはこの「FIRE」を目指し、達成後に別の「FIRE」を目指していく人も多い |
必要資金の目安 | \1000万~\3000万 | 労働収入もあるので、その気になれば資金1000万円程度から可能。ただし資金が少ないほど多くの労働収入が必要となるので、安定を目指すなら3000万円程度は必要となる。 |
Lean FIRE(リーン・ファイア)
この「FIRE」の形態は、「Side FIRE」と同じく、資産があまり多くない人が行う「FIRE」の形です。
「Side FIRE」が「資産運用の収入で足りない部分を労働収入で補う」のに対し、「Lean FIRE」は「生活費を節約し出費を出来るだけ抑える」ことにより、「資産運用の収入の範囲内で生活を行う」タイプです。ようはプラスを増やすのではなくマイナスを減らして生活していく形ですね。
「兎に角、自由な時間が欲しい」、「社会には関わりたくない」というタイプの人が目指す形態です。
「必要な資産」が少なく、「時間の自由」・「精神的な自由」は大きいのですがが、資産の状況にもよりますが生活レベルは決して高くありません。むしろ一般的なサラリーマンより貧乏になってしまうかもしれません。
ただそもそも「FIRE」を目指す人達は基本的に資産を貯める段階で倹約・節約し慎ましやかに暮らすことを覚えるので、その延長上ときうことで、そこまで苦にはならないようです。
難易度 | ★★★★☆ | 達成難易度は下から2番目となるが、この段階から一気に達成難易度があがります。 |
必要資金の目安 | \5000万~\1億 | 最低限の生活であれば資金3000万円(年間生活費:120万円)程度からでも可能な模様。ただしその場合相当節約・倹約を意識する必要があります。 一般的には資金5000万円(年生活費:240万円)程度が必要となり、資金1億円(年間生活費:400万円)程度で一般的なサラリーマンと同程度の生活ができるようになります。 当然ですが養う家族が多ければ必要な資金は増えます。 |
FAT FIRE(ファット・ファイア)
恐らく、一般的な「FIRE」(経済的に独立し、早期退職する)のイメージに一番近いタイプ。ようするに仕事をしなくても暮らしていけるだけの十分なお金を蓄えたうえで、完全に仕事をリタイアするタイプの「FIRE」です。
「時間の自由」・「精神的な自由」は大きく「金銭的な自由」も大きいまさ理想の「FIRE」ですが、「必要な資金」は非常に大きく、誰もが至れるところではないというのが実情。
難易度 | ★★★★★ | 一般人が到達するのは厳しい難易度 |
必要資金の目安 | \1億~ | 資金1億円(年間生活費:400万円)以上からがこの部類に入ってくるかと思います。ようは「資産運用」だけで一般的な水準より裕福な生活を送れるレベルです。 資金が増えれば増えるほど生活が豊かになっていきます。 |
Coast FIRE(コースト・ファイア)
この「FIRE」のタイプは、「Side FIRE」と同じく、「労働収入 + 資産運用の収入」で生活するタイプです。ではこのタイプは「Side FIRE」と何が違うのということですが、端的に言ってしまえばこのタイプは「資産運用の収入だけで十分生きていける」と言うことを前提に「趣味として仕事をする」という形。ようするに「労働収入」は基本的に好きなことをしているついでのおまけです。
労働していると言ってもお金のためでなく好きなことをしているわけですから、他の「FIRE」とは別の次元で「時間的自由」・「精神的自由」は大きいということになります。「必要な資産」は「Lean FIRE」~「Fat FIRE」の水準で、趣味の仕事の収入によってはより経済基盤が盤石になるのである意味最高の形ではないでしょうか?
難易度 | ★★★★☆ | 最低限なら「Lean FIRE」と同水準 |
必要資金の目安 | \3000万~ | 資産運用だけで生活が送れる水準の資産が必要なので最低水準は「Lean Fire」と同じ資金3000万円(年間生活費:120万円)からも可能。 資産運用で生活できる水準の資金も持ちつつ「好きなことを仕事にする」ので「FAT FIRE」レベルの資産を持ちつつこの領域に至れれば、まさに究極の人生? |
どの「FIRE」を目指す?
さて、「FIRE」のタイプには上記のようなものがありますが、もし皆さんが「FIRE」を目指すとしたらどのタイプが理想的だと感じたでしょうか?
人によってかわるでしょうが、多くの人は一生遊んで暮らせる「Fat FIRE」か、一生好きなことをして暮らせる「Coast FIRE」でしょうか。お金持ちになれなくてもいいから自由に生活がしたいという人は「Lean FIRE」か「Side FIRE」かもしれません。
いずれにしろ、「FIRE」するためには「資産運用」で生活費を賄うための、資金が必要となりますので、資金をいかにしてためるかというのが「FIRE」を目指す上で共通の課題となります。
「FIRE」を早めるための方法
さて、「FIRE」するための方法を結論から言えば、「頑張ってお金をためる」と言うことになります。ここでは資金を早く増やすため、検討していきたいことをいくつか紹介していきたいと思います。
勿論、方法は人によって千差万別ですので一概にこれだけが正解と言うわけではありません。あくまで方法の例とお考え下さい。
方法①給料を増やす
さて、まずは資金を増やすための最も単純な方法、給料を増やして貯蓄に回すです。
しかしこれはまさに「言うは易し」、これが簡単に出来るなら苦労しませんよね。
ただ実際に給料を増やすために、「より給料のよい仕事に転職する等」を行っている人がいるのも事実です。「そんなの無理だ!」と言う前に一考してみるのもいいかもしれません。
方法②副業
今行っている仕事とは別に副業を行うことによって資金を貯める方法です。副業には「せどり」・「アウトソーシングサイト」・「ブログアフィリエイト」・「Youtubeでの動画投稿」・「コンテンツ制作」等色々なものがあります。この方法の利点は「Side FIRE」に移行しやすいことですね。まずは「サラリー」+「副業収入」+「資産運用」で資金を稼ぎ、「FIRE」するに必要な資金が貯まったら、「副業」を「専業」にする方法です。
「副業」を「自分が本当にやりたいこと」にすることが出来れば「Coast FIRE」に近づくことも出来ます。ちなみに私はこの方法で「FIRE」を目指したいと思っていて目下、「せどり」と「ブログアフィリエイト」で稼ぐために努力しております。
方法③節約
資金を増やすための方法は何も稼ぎを増やすだけではありません。節約・倹約して消費を減らせば、その分を貯蓄に回すことが出来ます。この方法の利点は、だれでもすぐに始められるということです。
もし今まで節約・倹約についてあまり考えたことがない、という方であれば、ウェブサイトで少し調べるだけで、月数千円~数万円の節約を出来る可能性もありますし、「自分は節約している」と思っている方でも新しい情報が見つかるかもしれません。
「Lean FIRE」を目指すのであれば節約し生活費を抑えることは重要になりますし、その他の「FIRE」を目指すにしても無駄な出費を抑える方法を身に着けることは重要なので、今から「FIRE」した時のことを考えて取り組んでおくのも大切です。
方法④資産運用
「FIRE」は達成した後「資産運用」で生活費を賄うことも重要ですが、「FIRE」するまでに必要な資金を「資産運用」で稼ぐということも非常に重要です。何故ならそもそも「資産運用」というものがそれほど簡単なことではないからです。安定して資産を増やすための投資方法はどのようなものなのか、投資を行うために必要な心構えはなんなのかしっかり学んでから臨む必要があります。その為にも「FIRE」する前の段階から「資産運用」を実践することは大事になります。
現在は「iDeCo」、「NISA」等の投資の優遇措置があることや手数料の安い「ネット証券」があること等、投資するのに十分な環境が揃っていますので「資産運用」に積極的に挑戦していくことが大事です。
方法はいくつも併用しよう
さて、いくつか「FIRE」をするために資金を貯めるための方法を紹介しましたが、勿論この方法はどれか一つだけを選択して行う必要があるわけではありません。むしろ可能なら出来る方法は全て行うのが良いかと思います。私は現在方法②~方法④を行い、鋭意、資金を増やす努力をしております。
まとめ
一昔前までは、私のような一般人にとっては、「若いうちに仕事をやめて残りの人生を自由に暮らす」というのは夢物語でした。しかし今では「FIRE」という考え方が一般に広まり、それを達成した人・目指す人は多く存在し、現実的な人生の目標に出来るものになっています。
勿論「FIRE」と言う考え方は人生についての選択肢の考え方の一つであり、それが「絶対的に正しい」とか「全ての人は目指すべき」と言うつもりはありませんが、私個人としては一つの人生の目標として「FIRE」を目指しており、現在そのために努力しております。
なので、これからも「FIRE」に関してはこのブログの一つのキーワードとして、私が「FIRE」するために「今現在取り組んでいること」、「これまで経験したこと」、「有用と思われる情報」等をお話していけたらなと思っております。
それではまた明日 (´・ω・`)ノシ
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